小学生がハルキストになれるのか否かについての一考察

紀猫の寝床は、壁に沿って本が縦列に積み重なっています。
寝るときに本を読む習性があって、読んだのを放置した結果そうなりました。
最近のもの、よく再読するものほど枕元に近く、一緒に眠る猫たちの下敷きになっています。
 
猫の下敷き率が高いのが、猫大好きフリスキーならぬムラカミハルキーです。
先日、そんなに面白いのか?と、かねてからの疑問を解き明かすべく、ミイル猫が枕元にあった
ハルキムラカミ最新刊「雑文集」を何気に読んでみようとしたところ、カウンターパンチをくらったとのこと。
 
読もうとした一番最初のタイトル「自己とは何か(あるいはおいしい牡蠣フライの食べ方)」に、
実に実に衝撃を受けたそうな。
「じことはなにか、かっこ、あるいはおいしいかきふらいのたべかた、かっことじ。何これ!?」
 
すかさず、来るべき時がキタ!!と確信した紀猫がとった行動とは!?
こちらもかねてから用意しておいた超短編集「夜のくもざる」を差し出しました。
「それが世界のハルキムラカミの世界にゃんよねー。」
 
さあて、ご感想は?
「なんか不思議。でも、何が不思議なのかが、わからない。」
「わからない」でしたか。ナイスにゃ。それが正しい答えなのですよ。
 
にゃんにゃんと、次また読みたいって?シャーー「羊をめぐる冒険」いってみますか。とりあえず上巻ね。
紀猫が高校生のときに初めて読んだ村上春樹がコレでした。
まさかミイル猫に引き継がれることになろうとは、感慨深いってもんですにゃ。
 
かくして、小学生のハルキムラカミ読者が誕生したのでした。
タイトルにある「小学生がハルキストになれるのか」については、概ね「ノー」だと思われます。
読者にはなれても、ハルキストには、そうそうなれますまい。そんなに簡単じゃないって。ちっちっち。
 
しかしながら、ここにまたハルキストの卵が生まれたのは喜ばしいことでございます。
小学生がハルキストになるのには難しいけれども、ハルキスト世代の子ども世代がまたという現象が、
おそらく5年から10年のうちに予期されるというのが、本考察の結論であります。ご精読ありがとうございました。
(にゃ。)