国際線に乗り遅れたらどうなるのかやってみた
2017年4月、CA研修を無事に終えた紀猫は3月末日のフライト夜便で4月1日早朝に帰国、そのあと午後からは出勤して新年度がスタートする予定になっていました。
それなのに!まさかの!フライト乗り遅れ!
(ノ゚0゚)ノ~ Nooooooooo !!嘘やろ…
♪やってもうたエイプリルフールー♪(イスタンブールとちゃうちゃう)
嘘とちゃうちゃう、ホンマにやってしもうたで、どないしよう、、、いつかこの日が来ることは前々からわかっていました。国内線に乗り遅れたことのある前科一犯、国際線もギリギリセーフが出国便で2回、帰国便で1回あります。
帰国便で帰れなくなったらマズイにゃ、乗り遅れないための実地訓練はしてなかったものの、いつもフライト日程はよくよく確認して空港への交通ルートも何通りか考えて2時間前には到着するようにしていました。
この時も臨戦態勢で3時間半前に市内を出て余裕のよっちゃんイカ、ちゃうちゃうネコでした。ワールドニュースで見た事件現場の別ターミナルに寄り道する時間があるくらい、でも余計な好奇心を出すのはやめておこう、早々に到着して2時間半前チェックインしました。
アジア諸国のターミナルは混雑で入出国手続きに時間がかかる時が多々あるので出国までは油断禁物、そそくさと出国完了して搭乗ゲート前のソファーに座りました。ボーディングタイムまで1時間半、まぁこれでひと安心ニャ。
、、、ん??寝てた??
あれ?、、、私の周りに誰もいない、、、
あれあれ?、、、まさか、、、(☉。☉)!
慌てて搭乗ゲートに駆け寄ると係員が私を見て幽霊を見るかのような反応でした。
ど、ど、どこにいたのアナタは?!
えと、あそこの、ソファーです、、、
そこで、、、な、な、何してたのアナタは?
、、、寝てました(ᗒᗩᗕ)
My flight has...?(フライトは…?)
...had already GONE!! 30munites ago.(もう行っちゃたわよ!! 30分前に。)
日本人が来たわ!
係員がトランシーバーで連絡するとすぐにもう一人の係員が現れました。
日本人スタッフを呼ばなくても英語わかるのね?とりあえずよかったわ。
What should I do next? ...Do I have to buy a new ticket?(次どうすればいいですか。チケット買い直しですか。)
No, you don't have to. Just wait untill next morning. Do you want to pick up your baggage?(買い直さなくていいわ。朝まで待って。荷物は受け取る?)
荷物?私が預けたスーツケースは先に成田に行ってしまったのでは?と思いきや、チェックインしていても搭乗していないと荷物は乗せてもらえないことを初めて知りました。荷物が必要ならLost and Found Office(遺失物取扱所)へ、それから明日の朝7時にチケットセンターへ、空席があれば再発券できるから大丈夫よ、と案内を受けました。
時刻は深夜0時、かくして紀猫はひとりボッチで夜を明かすことになりました。ニャー寒い、寒い、冷房が寒い、寒い、寒い、巨大空間冷蔵庫の中にいるみたいニャ。
使わない予定だったスマホを国際ローミングして家族員に連絡しました。えーと、飛行機に乗り遅れたので帰国が遅れます、送信。「了解です👌」おい、家族員たちよ、いつも通りのそれだけかーい!(→紀猫は猫アレルギーであるにもかかわらず)アカン寒いニャ。
ホンマ寒い、寒い、凍る。ソウル仁川国際空港に簡易宿泊所があると教わったやん(→ソウル 紀猫一匹旅(11))クアラルンプール国際空港にもあるかもしらんやん、通りかかった清掃車のお姉さんに聞くと連れて行ってあげると清掃車に同乗させてもらえましたニャッホー。
どもどもーありがとうニャンねーお姉さんにバイバイして簡易ホテルに行くと、受付嬢が私を見てまたしても幽霊を見るかのような反応でした。
予約してませんね?今夜はもう満室です。
寒い、寒い、寒い、寒冷の地クアラルンプール国際空港。清掃車カモーン!さっきのお姉さんが戻ってきて通りかからないかと期待したのに残念、もう眠い、眠い、眠い。
、、、ん??また寝てた??
簡易ホテル前の通路でホームレスになってる私、、、そうやった、この寒さをしのげる寝床を探すんやったニャ、、、
身体が冷え切って頭が痛くなり始めてアラートが発令しました。「脳梗塞再発リスクが高まっています、危険!」腰コルセットのおかげでお腹は冷えないけど身体全体を温めないと「このまま寝たら死ぬで!」てやつにゃコレは?雪山じゃなくて空港で遭難しているにゃ!?
眠いけど起き上がって暖をとらないとニャ、フラフラと歩いてお店を探していたらコンビニを見つけました。何か温かい飲み物でもありますようにと期待したのに残念、その代わりにスカーフ数種類を見つけました。
多民族国家マレーシアでスカーフはムスリム女性の必需品なのニャー。ここで見つけたものは色デザインがいまいち好みに合わないし、さっき立ち寄った市場で買おうかニャ?と迷ったシルクスカーフが2枚買える空港プライスだし、これを買うなら荷物を取りに行った方がいいかも?荷物の中にカーディガンがあるニャー。
でもやっぱり寒いのはたった今だから肩まわりを温めようと1枚購入。もうどれでもいいわ!と選んだグリーン地に黒の縞模様のスカーフは広げたらトラトラ・タイガース柄🐯嘘やろ…ここで大阪オバチャンの御用達をするとは。
もうホンマに何でもええから、とにかく日本に帰らせてほしいニャ。今はとりあえずチケットセンターに近い場所にいるのが賢明だと判断しました。
ところでチケットセンターはどこ?薄暗いなかで猫目を光らせて空港案内地図ボードを見ました。地図が読めるメス猫ゆえ時間は朝までたっぷりあるのに直ぐに見つけました。
チケットセンターの場所を確認すると、近くにミーティングスポットがあって空港宿泊組が集まっていました。人がいる場所だと寒さが少しマシになるのニャ、残り少ない空きスペースを寝床に確保してホッ、瞬時でまた寝落ちしました。
、、、ん?今、何時?
また寝過ごしたのかと目覚めるなりヒヤリハットするといつもの朝5時、朝は定刻の紀猫エラいやん。にゃぁ、チケット手配の前に朝ごはんニャー!
朝はディナー習慣の紀猫はマレーシア料理に舌鼓を打とうとレストランエリアに移動しました。チケットセンターの近くにいた意味ないやん?くらいに歩きました。
ウォーキングしてお腹すいたニャー!で始まる朝、健康的ニャン。ゴールデン朝ごはんニャンダフル。
ちなみにマレーシア民は食べるの大好き、マカンタイム(食事時間)を大切にする習慣があって1日5食が一般的だとか。朝、昼前、昼すぎ、夕方、夜のマカンタイムがあります。
イスラム教の礼拝が1日5回なのに連動しているのかな?と思いましたが別にそうでもなさそうです。日常生活が食事中心、マカンでコミュニケーションが成立している文化土壌なのです。郷に入らば郷にしたがってマカンは大切。
優雅な金の朝マカンを済ませていよいよチケットセンターへ。「空席があれば」という条件付きに一抹の不安がよぎりますが、日本に帰られるのなら成田じゃなくても関空でも福岡でも何処でも(≧∇≦)b…一晩待った甲斐がありますようにと期待してニャッホー、次の成田便に空席がありました。
チケット再発券にはペナルティーチャージが必要だけどいいわね?次の成田便は10時発よ!
発券されたチケットにはゲート番号と座席番号が印刷されていませんでした。えと、あの、その、これは、つまり、、、
Do I need to check in again?(もう一度チェックインする必要が?)
Yes.(そうよ。)
Yes...
♪ああ、ヨーコ、ああ、ヨーコ♪
ジョーン!
ヨーコー!
ジョーーン!!
ヨーーコーー!!
ジョーーーン!!!(Oh, Yoko… )
めくるめくYESワールド(『Oh, Yoko.』MV参照 )にのみ込まれました。痛い痛い。
こらまた痛い展開になってる…今が7時すぎでフライトが10時、単純計算でチェックイン推奨タイムの8時は1時間後、それは厳しいとしてもなんとか9時までにチェックインしないと!
手順としては①再入国手続き→②荷物受け取り→③再チェックインと荷物預け→④再出国手続き→⑤フライト搭乗です。
①昨夜マレーシアを出国したのに、また入国しないといけなくなりました。面倒なことに事情を係員にも説明しました。別に問題ありませんでした。
②遺失物取扱所はすぐに見つかりましたが荷物がすぐに出てきませんでした。どんなやつ?と聞かれて特徴を伝えるとアッチコッチ探してどこだろうね?無いねぇ…と原始的な捜索方法なのでした。仕方なく四方八方に大量に積まれた荷物の中から自分で荷物を見つけ出しました。
③荷物のスーツケースを持ってチェックインカウンターへ。腰に負担がかからないように急いで引っぱるのではなく体重をかけて慎重に押しました。カウンターはそれほど混んでなかったわりには時間がかかりました。時刻は8時半、チェックインは余裕でセーフ(◍•ᴗ•◍)✧
④パスポートを握りしめて出国審査へ。昨夜とは違って長蛇の列でした。30分並んでもまだまだ順番には遠くて焦りました。このままだとフライトに間に合わないと係員に訴えると、どうしてもっと早く空港に来なかったのか?と正論が返ってきました。えぇ昨日から空港にいました!と事情を再度説明すると意外と早く出国することができました。
⑤やっとこさ搭乗ゲートへ。ゲート番号を何度も確認しながら進みました。広い空港内でゲートを間違ったら余計に時間がかかってしまいます。なんとか無事にゲート到着9時半、もう決してソファーに座るべからず!ボーディングアナウンスを待たずにゲート前に並んで搭乗は1番乗りだったとニャ。めでたし、めでたし(人*´∀`)。*゚+
【紀猫デリNORINECOまとめ】
「国際線に乗り遅れたらどうなるのかやってみた」のは故意ではなく、いつでもどこでも即寝できる特技が裏目に出ただけです。新しい特技の英会話は便利で助かったニャ✧(>o<)ノ✧