英文学の背景にある英国文化は多岐にわたる教養たるもの

２０１４年１１月、３連休をスクーリングに費やしました。単位取得の別方法として、レポート＋テストよりも確実に単位取得できるのがメリット。デメリットは３日間朝から夕方まで講義が続くことと、スクーリング受講料が別途加算されることです。

前回の福岡スクーリングは往復の飛行機代を特典マイルで無料に、宿泊代を最安値にしました。今回は東京にしました。２単位とにかく何でもよいのであれば選択肢に幅があり、東京開催の講義から都合のよいものを選べばよかったのです。

英国文化論をテーマにした講義を選ぶと、オスカー・ワイルド『サロメ』を事前に読んでくるように課題が出されていました。サロメですかぁ、聞いたことはありますねぇ、えーと(゜o゜;耽美派で、三島由紀夫が影響を受けたというやつですか、ウィキペディア様、ありがとうございます。寄付させていただきます。

サロメを英語で読むヒマあるわけないでしょう。日本語で、しかも抄訳にザッと目を通すにとどまりました。何がポイントって「耽美的である点」だと思うんですが理解困難ですねぇ。理解できたら三島由紀夫の美的世界が覗けるのですかねぇ。

教養レベルの範疇ですね。別に知らなくても生きていけるでしょう。とにかく私は２単位が必要なわけでして、えぇですから、とにかくスミマセン、私の来る場所じゃなかったかもです。えぇ、オスカー様もおっしゃってます。「自分らしくあれ。ほかの人の席はすでに埋まっているのだから」と。オスカー様、ありがとうございます。自分勝手な解釈をしても？

オスカー・ワイルド様の御言葉は有名なものが多いのです。語録だけが独り歩きしている「男は愛する女の最初の男になる事を願い、女は愛する男の最後の女になる事を願う」をご存知ではないでしょうか。

さて講義が始まりました。100名近い受講者に講師が問いかけました。「英国文化と一括しましても多岐にわたりまして、少し細分化して皆さまの興味を伺いたいのですが、まずは英文学に興味深い方は？」

半数近い人の手が上がりました。本日のメジャーグループは英文学愛好家ってことですね。出たぁ！英文学！！紀猫が英文学シェイクスピアで滅多打ちにあった件は2012年10月 月刊猫学生10月号。

「では英国美術はどうでしょう？それと英国史は？」どちらも一定数の手が挙がりました。「それから教員免許取得の方もいらっしゃいます？」わずかながらパラパラと手が挙がりました。あぁ良かった少しは仲間がいた、本日はマイノリティーに属するのですニャ。

「今日お集まりの皆さまの中で一番興味をお持ちの方が多い英文学なんですが、英文学と一括しましても、細分すると多種多様です。英文学ではアーダコーダーコーダーアーダー、そういうことで本日は戯曲を扱います。戯曲と言いましても、アーダーコーダー、」オスカー・ワイルドのサロメに辿り着くまで長いですなぁ。事前に課題が出されてるのに、こんなに前置きが長くてサロメじゃなかったらびっくりするやんか。

何でオスカー・ワイルドなん？サロメなん？そんなことには興味は薄れ、興味をもったのは講師の講義コーディネートぶりでした。この講義もう100回やってる感じがしました。こっちは勿論初めてです！

大学の講義に物申すのではありません。自己反省ベースですが、同じレッスンをするとだいたい３回目をピークに惰性が目立つようになってしまって、４回目あたりでもうコレいいやっぽくなってしまうと良くありません。同じ内容を繰り返すと精度は上がりますが、慣れてくると初回からまずまず精度の高いレッスンができるようになるので、そこからは毎回アプローチを変えていくべき、そうでないとこちらが飽きるほどやってるものに付き合う初めての生徒が気の毒だからです。誰の為のレッスン？生徒のためでしょう。それはそうと大学の先生は90分もの長丁場、よく流せますね、敬礼！！

学ぶべきは英国文化でした。戯曲サロメでした。耽美的なポイントについてでした。ところが紀猫の興味は90分講義のコーディネート方法になっていました。講義の流れのよどみ具合から大いに学ぶべきポイントを見出していました。100人一斉講義の可能性を追求したくなっていました。もう帰ってもいいですか？

ようやく休憩時間になって、グルーミングでもするかニャのタイミングで後ろの席の女性（Mさん）から声をかけてもらいました。「あの、免許取得を目指しておられるですか？」ええ、そうなんです、さっき私が教員免許取得の方で手を挙げたからですね。後ろに目がついていないので分からないですけど、Mさんは？「英文学ですね。オスカー・ワイルドが好きで。」

好きな作家がオスカー・ワイルドだという方に初めて出会いました。「日本ではメジャーではないですね。皆さん『星の王子さま』は知ってるのに、オスカーの『幸福な王子』は知らないでしょう？」ええ、オスカー作品には疎いですよ。「私もそうだったんですよぉ。イギリスに行ってから好きになった作家なんですよぉ。」

イギリスに行ってからというのは？？休憩時間におさまらず昼休みも話していました。ところでMさんのイントネーションに聞き覚えがありました。九州の方ですよね？「そうなんです、わざわざ福岡から来ました。福岡←→東京、スクーリング往復してますよ。」話の続きはまた今度。またお会いしましょうね！

【紀猫デリNORINECOまとめ】

「英文学の背景にある英国文化は多岐にわたる教養たるもの」だと仮定すると、教養を知る価値とは。「知る価値があることで人に教わることができるものはひとつもない」（by オスカー・ワイルド）この前提だと、人から教わるレベルの英文学は、知る価値がないものになります。『教養とは自ら学んでこそ価値あるもの』という解釈でよろしくて？オスカー様？？