脳梗塞リハビリ中に中学校・高校教員免許の科目を追加しようとすると

2014年6月、脳梗塞リハビリ自宅療養生活1カ月目、通信制大学の科目履修生だった紀猫のもとに、ぶっ倒れる直前に提出してあったレポートの合格通知が届き、単位認定試験の受験資格が与えられました。

 

随時提出のレポート合格→年3回実施の単位認定試験合格→めでたく単位認定となります。単位認定試験はレポートに合格すれば何回でもチャレンジOK。もちろんレポートも合格するまで延々と再提出します。

 

さて中学校教員免許と高校教員免許は別物ですが、同じ教科であれば単位に互換性があり、中学校・高校の両方を取得することが容易です。

 

私の場合、他教科の中学校・高校教員免許に新たに英語を追加するにあたり、英語の専門教科単位を取得しなければなりませんでした。

 

つまり基礎単位+専門教科単位(他教科)だったところに、+専門教科単位(英語)を足して、バイサブジェクト(※)に。

 

※バイサブジェクトは紀猫による造語です。

 

脳梗塞の後遺症で複視になっていたため文字が2重に見えるし、右目の視界は欠けているしで試験勉強どころではありませんでした。

 

文字の見え方は日によって異なり、文字のズレ、文字の濃淡、文字の浮遊がありました。文字が浮遊するって?どないなもん?

 

ええとですね、文字がプカプカ浮き沈みするんですよ。水中から水面に映っている文字を見ているような。2重に連なって揺れる文字を「見ている・眺めている」状態。とても「読める」ようなもんじゃありません。

 

これが識字障がいなのかニャー?テキストの内容を理解するには、かなりの集中力が必要なわけですが、脳梗塞後、毎日寝てばっかりの寝ぼけアタマは極度に理解力が低下しており、一体何なのね?な自分を嘲笑するばかり。

 

開き直ってノー勉で試験を受験しに行きました。退院後1カ月、初めて電車に乗りました。真っ直ぐ歩けるようになってはいたものの、時々身体がバランスを失ってフラフラするので、ホームから落っこちないで電車に乗れるのか本気で心配していました。

 

試験会場に無事到着と同時に胃痙攣が始まりました。朝食後に服薬すると必ず1時間後に胃がチクッとしはじめました。

 

チクッ具合は日々異なり、チクチクのインターバルも継続時間も全然パターンが読めませんでした。胃痙攣するほど酷かったのは、この時が初めて。試験に対する緊張なのか?いやいや、勉強してないのに緊張するわけないやんか。

 

試験開始30分前、トイレに緊急避難しました。胃痙攣を止めるには?とにかく胃に残っている物を吐き出そうと胃をグーで圧迫して便器にふさぎ込むと、ああ、長い髪の毛が邪魔。気が散って胃液しか出てこない。

 

試験開始5分前、痙攣は少しマシになったものの治まらない胃痛を無視して試験会場へ戻りました。1時間目の必修選択科目はレポートも再々提出でようやく通った英語音声学。

 

ノー勉で覚えるべきことも覚えておらずチンプンカンプンでした。頭を抱え込むと襟元に付いた胃液臭が気になって、止まらない胃痛がもっと止まらない。

 

もういい、寝よう。寝たら痛みを感じなくなるし。目覚めたら別の場所にワープしてるかもしれんし。寝よ寝よ。睡眠は現実逃避の最たる手段です。

 

キーンコーンカーンコーン。チャイムで目覚めたらまだ試験会場にいました。胃痛の嵐は去り、嵐のあとの静けさの中に残されていたのは、ほぼ白紙の答案用紙と、頭を垂れる我、紀猫。

 

あと4単位。英語音声学4単位をパスすればOKなのに手強いですのぅ。選択必修科目4単位の代替で、選択科目2単位✕2科目に変更するプランBも考えてあるにゃんねー。

 

保険かけといてよかった。2時間目と3時間目は2単位科目。どちらも〇〇について論じなさい形式で、論点を明確にすればいけそうやん。

 

困ったことは、記述筆記に堪えうる集中力が欠如するなか、複視で手元が狂って書くことが難しいことでした。ましてや文字のバランスを考えて書く余裕など微塵もありません。これが書字困難ってやつかニャー?

 

文字を書くのも困難だけど、消すのも難儀でした。消すつもりのないところまで見事に消えてなくなってしまいます。お馬鹿な消しゴムちゃんめ。

 

こんな調子なので時間がどうしても足りませんでした。2時間目はなんとか頑張りましたが、3時間目はもう疲労困憊、限界でした。

 

ヘトヘトになって帰途についたあと、原因明白な頭痛に襲われました。またしても即寝。睡眠は鎮痛の最たる特効薬です。

 

試験結果、2時間目の2単位はパスしました。よーし、あと2単位!!あと2単位で2種免許から1種免許になるニャニャニャ。

 

長くなりましたが、このあと残り2単位取得の道がさらに険しかった話は、またいずれ。

 

【紀猫デリNORINECOまとめ】

脳梗塞リハビリ中に中学校・高校教員免許の科目を追加しようとすると」後遺症との痛い痛い戦いです。